書訊:〈日中戦争〉とは何だったのか 複眼的視点
書名:〈日中戦争〉とは何だったのか 複眼的視点
編者:黄自進、劉建輝、戸部良一
出版日期:2017年09月30日
出版社:ミネルヴァ書房
ISBN:9784623079957
版型:A5
頁數:416頁
價格:未稅6,500日圓
內容簡介:
日中戦争は、両国の近代史における最大の不幸であり、また現代の日中関係の原点でもある。歴史認識の和解を視野に入れ、日本・中国・台湾の研究者が「あの戦争」をさまざまな角度から分析する。両国を戦争へと導いた力学、そして戦争の実態を明らかにし、さらに日中戦争がその後、両国の発展にいかなる影響を与えてきたのかを検討する。
◎ 戦後日中関係の原点となった日中戦争を、日本・中国・台湾の気鋭の研究者が、多方面から分析する。
◎ 日中間に共通の歴史認識を醸成するための端緒となる書籍。
◎ 当時の日本と中国の対外行動、その行動の背後にはいかなる要因があったのか、「あの戦争」を客観的に分析し、その実態を明らかにする。
目錄:
序(黄 自進)
第Ⅰ部 戦 前
第1章 北伐と日中反共提携構想——田中義一・蒋介石会談をめぐる考察(加藤聖文)
はじめに
1 日本における蒋介石接近の試み
2 田中・蒋会談の実現
3 北伐再開と構想の瓦解
おわりに
第2章 全面戦争前夜における日中関係——緩衝勢力の位置づけを中心に(1933—1935年)(黄 自進)
はじめに
1 「塘沽停戦協定」を顧みる
2 「政整会」をめぐる日中両国の思惑
3 「政整会」の廃止
4 北支五省連合自治体」対「冀察政務委員会」
おわりに
第Ⅱ部 戦争期
第3章 石射猪太郎と日中戦争(劉 傑)
はじめに
1 日中戦争前の石射猪太郎
2 盧溝橋事件への対応
3 「意見書」のなかの中国通外交官
おわりに
第4章 田嶋栄次郎と日本軍の曲阜占領(姜 克實)
はじめに
1 小雪、鳬村の戦闘について
2 日本軍の曲阜占領
おわりに
第5章 日本海軍と日中戦争(相澤 淳)
はじめに
1 米内の中国観
2 北海事件への海軍の対応
3 盧溝橋事件の発生と海軍中央部
4 米内の態度の変化
5 蒋介石を「対手とせず」
6 海南島占領計画の再浮上
7 米内の「作戦上」の意図
おわりに
第6章 日中戦争と欧州戦争(田嶋信雄)
はじめに
1 欧州大戦前夜——ヒトラーの戦争計画と「日独伊ソ(+中)連携構想」
2 独ソ不可侵条約の締結・第二次世界大戦の勃発と中独ソ三国連合構想
3 ドイツの対仏戦勝利と中国の対独接近政策
4 日独伊三国同盟の締結と「日独伊ソ(+中)大陸ブロック論」
5 ヒトラーの「バルバロッサ計画」と日ソ中立条約
6 独ソ戦の勃発とドイツの汪兆銘政権承認
おわりに
第7章 日本人の日中戦争観——1937—1941(戸部良一)
はじめに
1 盧溝橋事件から南京陥落まで——1937年7月—12月
2 「対手トセス」声明から武漢三鎮・広東陥落まで——1938年1月—10月
3 東亜新秩序声明から汪精衛政権承認まで——1938年11月—40年11月
4 汪政権承認後から太平洋戦争開戦まで——1940年12月—41年12月
おわりに
第8章 グローバル・ヒストリーのなかの日中戦争——1943年中国の条約改正問題を手がかりとして(馬 暁華)
はじめに
1 問題意識と分析の枠組み
2 「近代的」国際関係の成立と不平等条約体制
3 第二次世界大戦期における不平等条約の撤廃運動
4 「新秩序」構築の競り合い
おわりに
第9章 国共関係と日本——戦争末期の「容共」をめぐる葛藤(波多野澄雄)
はじめに
1 延安の台頭・重慶の凋落
2 対ソ外交における「容共」
3 帝国政府声明(1944年7月)の背景——もう一つの近衛声明
4 「容共政策」の限界
おわりに
第Ⅲ部 終戦から戦後へ
第10章 鈴木貫太郎と日本の「終戦」(鈴木多聞)
はじめに
1 暴風雨のなかの直進航海
2 水面下での水掻き
3 間髪を入れずに旗を振る
おわりに
第11章 戦後初期国民政府の対日講和構想——対日講和条約審議委員会を中心に(段 瑞聡)
はじめに
1 「以徳報怨」演説と対日講和方針
2 対日講和条約審議委員会の成立と組織構造
3 対日講和条約審議委員会談話会
4 対日講和条約審議委員会各グループの構想
5 日の目を見なかった「対日講和条約草案」
6 国民大会代表らの対日講和要求
おわりに
第12章 村田省蔵と実業アジア主義——戦前・戦中・戦後を貫くもの(松浦正孝)
はじめに
1 実業アジア主義の系譜——岸田吟香・荒尾精・白岩龍平
2 大阪商船社長中橋徳五郎と村田省蔵の中国体験
3 経済競争から世界経済戦争へ
4 日中戦争から「大東亜戦争」へ
5 戦後中国をめぐる認識の変化
6 吉田茂への進言
7 フィリピン賠償問題
8 日中貿易協定へ
おわりに
第13章 旧日本軍人の処遇問題をめぐる蒋介石の対応——送還から招聘への裏面史に見る「白団」の起源(鹿 錫俊)
はじめに
1 終戦初期の旧日本軍人送還政策
2 対日連携への転換
3 旧日本軍人の協力を図る二つの方案
4 蒋介石の指示と基本方針の策定
5 「聯合参謀団」の招聘
6 「義勇軍」計画の内実とその夭折
おわりに
あとがきにかえて(劉 建輝)
人名・事項索引
編者:黄自進、劉建輝、戸部良一
出版日期:2017年09月30日
出版社:ミネルヴァ書房
ISBN:9784623079957
版型:A5
頁數:416頁
價格:未稅6,500日圓
內容簡介:
日中戦争は、両国の近代史における最大の不幸であり、また現代の日中関係の原点でもある。歴史認識の和解を視野に入れ、日本・中国・台湾の研究者が「あの戦争」をさまざまな角度から分析する。両国を戦争へと導いた力学、そして戦争の実態を明らかにし、さらに日中戦争がその後、両国の発展にいかなる影響を与えてきたのかを検討する。
◎ 戦後日中関係の原点となった日中戦争を、日本・中国・台湾の気鋭の研究者が、多方面から分析する。
◎ 日中間に共通の歴史認識を醸成するための端緒となる書籍。
◎ 当時の日本と中国の対外行動、その行動の背後にはいかなる要因があったのか、「あの戦争」を客観的に分析し、その実態を明らかにする。
目錄:
序(黄 自進)
第Ⅰ部 戦 前
第1章 北伐と日中反共提携構想——田中義一・蒋介石会談をめぐる考察(加藤聖文)
はじめに
1 日本における蒋介石接近の試み
2 田中・蒋会談の実現
3 北伐再開と構想の瓦解
おわりに
第2章 全面戦争前夜における日中関係——緩衝勢力の位置づけを中心に(1933—1935年)(黄 自進)
はじめに
1 「塘沽停戦協定」を顧みる
2 「政整会」をめぐる日中両国の思惑
3 「政整会」の廃止
4 北支五省連合自治体」対「冀察政務委員会」
おわりに
第Ⅱ部 戦争期
第3章 石射猪太郎と日中戦争(劉 傑)
はじめに
1 日中戦争前の石射猪太郎
2 盧溝橋事件への対応
3 「意見書」のなかの中国通外交官
おわりに
第4章 田嶋栄次郎と日本軍の曲阜占領(姜 克實)
はじめに
1 小雪、鳬村の戦闘について
2 日本軍の曲阜占領
おわりに
第5章 日本海軍と日中戦争(相澤 淳)
はじめに
1 米内の中国観
2 北海事件への海軍の対応
3 盧溝橋事件の発生と海軍中央部
4 米内の態度の変化
5 蒋介石を「対手とせず」
6 海南島占領計画の再浮上
7 米内の「作戦上」の意図
おわりに
第6章 日中戦争と欧州戦争(田嶋信雄)
はじめに
1 欧州大戦前夜——ヒトラーの戦争計画と「日独伊ソ(+中)連携構想」
2 独ソ不可侵条約の締結・第二次世界大戦の勃発と中独ソ三国連合構想
3 ドイツの対仏戦勝利と中国の対独接近政策
4 日独伊三国同盟の締結と「日独伊ソ(+中)大陸ブロック論」
5 ヒトラーの「バルバロッサ計画」と日ソ中立条約
6 独ソ戦の勃発とドイツの汪兆銘政権承認
おわりに
第7章 日本人の日中戦争観——1937—1941(戸部良一)
はじめに
1 盧溝橋事件から南京陥落まで——1937年7月—12月
2 「対手トセス」声明から武漢三鎮・広東陥落まで——1938年1月—10月
3 東亜新秩序声明から汪精衛政権承認まで——1938年11月—40年11月
4 汪政権承認後から太平洋戦争開戦まで——1940年12月—41年12月
おわりに
第8章 グローバル・ヒストリーのなかの日中戦争——1943年中国の条約改正問題を手がかりとして(馬 暁華)
はじめに
1 問題意識と分析の枠組み
2 「近代的」国際関係の成立と不平等条約体制
3 第二次世界大戦期における不平等条約の撤廃運動
4 「新秩序」構築の競り合い
おわりに
第9章 国共関係と日本——戦争末期の「容共」をめぐる葛藤(波多野澄雄)
はじめに
1 延安の台頭・重慶の凋落
2 対ソ外交における「容共」
3 帝国政府声明(1944年7月)の背景——もう一つの近衛声明
4 「容共政策」の限界
おわりに
第Ⅲ部 終戦から戦後へ
第10章 鈴木貫太郎と日本の「終戦」(鈴木多聞)
はじめに
1 暴風雨のなかの直進航海
2 水面下での水掻き
3 間髪を入れずに旗を振る
おわりに
第11章 戦後初期国民政府の対日講和構想——対日講和条約審議委員会を中心に(段 瑞聡)
はじめに
1 「以徳報怨」演説と対日講和方針
2 対日講和条約審議委員会の成立と組織構造
3 対日講和条約審議委員会談話会
4 対日講和条約審議委員会各グループの構想
5 日の目を見なかった「対日講和条約草案」
6 国民大会代表らの対日講和要求
おわりに
第12章 村田省蔵と実業アジア主義——戦前・戦中・戦後を貫くもの(松浦正孝)
はじめに
1 実業アジア主義の系譜——岸田吟香・荒尾精・白岩龍平
2 大阪商船社長中橋徳五郎と村田省蔵の中国体験
3 経済競争から世界経済戦争へ
4 日中戦争から「大東亜戦争」へ
5 戦後中国をめぐる認識の変化
6 吉田茂への進言
7 フィリピン賠償問題
8 日中貿易協定へ
おわりに
第13章 旧日本軍人の処遇問題をめぐる蒋介石の対応——送還から招聘への裏面史に見る「白団」の起源(鹿 錫俊)
はじめに
1 終戦初期の旧日本軍人送還政策
2 対日連携への転換
3 旧日本軍人の協力を図る二つの方案
4 蒋介石の指示と基本方針の策定
5 「聯合参謀団」の招聘
6 「義勇軍」計画の内実とその夭折
おわりに
あとがきにかえて(劉 建輝)
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